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( Last updated: May. 15, 2023 )

当研究室について

極限凝縮系物性研究室は2020年4月に発足しました。当研究室では、極低温・強磁場・高圧など『極限』環境下で多数の電子が織りなす『凝縮系物性』の実験的研究を行っています。

私たちは、スマートフォンやパソコンなど便利なモノに囲まれて生活しています。その中には、液晶パネル、磁気デバイス、半導体素子など、様々な機能性材料が使われています。皆さんはテレビがブラウン管だった時代をご存じでしょうか?すべての人がブラウン管テレビの進化にこだわっていては、薄型テレビやスマートフォンは誕生しなかったことでしょう。今は実現困難なことでも、それまでの常識を覆すような新現象や機能性材料が発見されれば不可能を可能に変えることができるかもしれません。こうしたイノベーションを起こすためには、新たな知の発見を目指す裾野の広い基礎研究こそが大切です。その一環として、私たちの研究室では-273℃という極低温環境で物質が示す特異な性質に注目し、研究を進めています。

私たちの身の周りの物質には1023個もの電子が備わっており、それらが複雑に相互作用することで多彩な現象が発現します。特に、絶対零度(摂氏-273.15℃)近傍の極低温度領域では、電子の熱によるランダムな運動(熱ゆらぎ)が抑えられ、量子力学の不確定性原理に起因したゆらぎの効果が支配的となります。この「量子ゆらぎ」が、数々のエキゾチックな物理現象を引き起こすと考えられています。その代表例の一つが、将来のエネルギー革命を期待させる「超伝導」です。他にも極低温では、量子臨界現象やスピン液体状態など従来の常識を打ち破る可能性を秘めた数多くの新奇現象が潜んでいると期待されます。私たちは精密物性測定から極低温状態の物質中で起こる非自明な現象を観測し、その普遍的性質を明らかにすることを目指しています。

研究内容の詳細は下記リンクもご覧ください。



輪読

当研究室では定期的に輪読を行います。担当者はレジュメを準備して、皆の前で解説をしていただきます。テキストの内容を繰り返すだけでなく、テキストでは省略されている式変形を説明したり、他の文献を参照して内容を掘り下げて、理解を深めていきましょう。これまでに使用したテキストは下記の通りです。

(2023年度前期)
楠瀬 博明 著「基礎からの超伝導 風変わりなペアを求めて」(内田老鶴圃)

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(2022年度通年)
上田 和夫 著「磁性物理の基礎概念: 強相関電子系の磁性 (物質・材料テキストシリーズ)」(内田老鶴圃)

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(2021年度通年)
佐藤 憲昭, 三宅 和正 著「磁性と超伝導の物理―重い電子系の理解のために―」(名古屋大学出版会)

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(2020年度後期)
"The superconductivity of Sr2RuO4 and the physics of spin-triplet pairing"

A. P. Mackenzie and Y. Maeno, Rev. Mod. Phys. 75, 657 (2003).

(2020年度前期)
大塚泰一郎 著「超伝導入門」(低温工学)

はじめに【低温工学 34, 103 (1999)

第1章【低温工学 34, 134 (1999)】歴史的発展

第2章【低温工学 35, 385 (1999)】超伝導体の電磁気学と熱力学

第3章【低温工学 35, 506 (1999)】現象論

第4章【低温工学 35, 65 (2000)】 初期の実験

第5章【低温工学 35, 169 (2000)】ピパード方程式とコヒーレンス長さ

第6章【低温工学 35, 279 (2000)】ギンスブルグ-ランダウ理論 (1)

第7章【低温工学 35, 398 (2000)】ギンスブルグ-ランダウ理論 (2)

第8章【低温工学 35, 476 (2000)】ギンスブルグ-ランダウ理論 (3)

第9章【低温工学 35, 568 (2000)】ギンスブルグ-ランダウ理論 (4)

付録I【計測と制御 20, 902 (1981)】BCS理論


論文セミナー(修士向け)

当研究室では定期的に論文セミナーを行います。各自の研究テーマと関連する分野の論文を取り上げ、発表形式で紹介していただきます。プレゼンテーション技術を磨くとともに、最先端の知識の習得を目指しましょう。


写真館

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